バーチ耐水合板とは?
テツヤ・ジャパンが取り扱っているバーチ耐水合板は、100%白樺を使用した「共芯合板」。耐水・耐熱・耐衝撃・耐摩耗性能に優れ、高い強度を誇ります。今まで普及している合板の「水に弱い、反りやすい、切り口がささくれ立つ」といったイメージとは異なるものです。加工の自由度も高く、加工は無垢材のように細かな加工もできて、無垢材より広い面で扱え設計・デザインが簡単に作成することができます。
また、表面の木目は白く明るく、滑らかで美しい木肌をしています。塗料の色を忠実に表現できる白木で、鮮やかな発色も可能です。断面のボーダー模様も美しく、ユニークなデザイン表現が期待できます。
バーチ耐水合板で使用する白樺は春になると雪解けの水を吸い上げ、豊富なミネラルやキシリトールを含んだ樹液となり、健康飲料や化粧水として私たちに恵みを与えるとされています。
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バーチ耐水合板の耐水性
- 耐水性が高いバーチ耐水合板はキッチンや洗面所、浴室など水回りのほか、床や押入れ、サッシ周りなどの、湿度が上がりやすく結露の心配がある場所でも使用できます。建材の反りやねじれ、腐食などが起こりにくいため、日本の木造建築において、老朽化の進行を緩やかにしてくれる材料だといえます。
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バーチ耐水合板の耐熱性
- 耐熱温度が高いフェノール樹脂で作られたバーチ耐水合板は、熱で生じる反りが少ないのが特徴。そのため、太陽に晒される屋根や外壁へ使用される事もあります。近年導入が増えている、床暖房のフローリング材としても安心してご使用いただけます。
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バーチ耐水合板の強度
- 一般的な住宅の構造に用いられるJAS規格構造用合板と比較すると、JAS規格構造用合板の壁倍率が2.5倍であるのに対し、バーチ構造用合板の壁倍率では4.1倍と、その差は約1.6倍になります。住まいの屋根や壁、床など、強度が必要とされる箇所の建材としても、十分な強度で構造体が設計・製作できるのがバーチ耐水合板の特徴です。
国土交通省認定書 認定番号 FRM-0654
性能評価書 / (財)日本建築総合試験所
木造軸組耐力壁の面内せん断試験 報告書 / (財)日本建築総合試験所
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バーチ耐水合板の装飾性
- 白樺100%のバーチ耐水合板は、グレードによって節や色、割れや抜け節、キズ、補修、など欠点の有無や許容量が定められています。明るく白く滑らかな木肌はそのままの美しさもありますが、白木であることから塗装が簡易で、工夫次第でデザイン性の高いインテリア・エクステリアにも役立ちます。
バーチ耐水合板は循環型合板です
雪解け水を吸い上げた白樺の樹液は豊富なミネラルやキシリトールを含み、健康飲料や化粧水として活用されます。また、樹皮や実、枝は、薬や民芸品にも使用されます。このように約50~120年働き終えた後の白樺が伐採され、バーチ耐水合板へと加工されます。さまざまな用途で人々の暮らしに寄り添った白樺が、新しいいのちとしてよみがえり、植林による連続的なシステムにより、永続性ある資源循環の一部となっています。
バーチ耐水合板は世界60カ国以上で
使われています
バーチ耐水合板は、ISO9001に基づいた生産工場から提供されています。EU加盟国の基準を満たすCEマーキング、森林管理協議会が評価するFSC認証、DIN68705によるBFU100の接着基準――。これらの必要条件を満たし「国際認証を備えた高品質の合板」として、世界60カ国以上で使用されています。
素材一覧【バーチ耐水合板】
- Transparent:透明コランダムを含む透明なメラミン
フィルムは防汚性・摩耗性に優れ、
白樺の美しさをより引き立てます - Fuji White:白 艶の抑えた白いメラミンフィルムは、
過密なデザインを防ぎ、信頼感や
清潔感を象徴します - Volcanic grey :
ヴォルカニック・グレー火山から噴出する灰色のメラミン
フィルムは控えめで自己主張せず
どんな色とも調和します - Albero : アルベロ イタリア語で樹木という意味の
メラミンフィルムはどんぐりのなる
オークの木目を模造しています - Fiord : フィヨルドまるで空が溶け込んだようなメラミン
フィルムは山々に挟まれた入り江を
連想させます
- Anti-Slip : アンチスリップIndustrialなダークブラウンの
フェノールフィルムは耐水性を向上
させ屋外での使用も可能にします - Teffy:テッフィレトロモダン色のメラミンフィルム。
懐かしさと今を楽しむ安心感があります。 - Parma:パルマ松は松でもイタリア笠松のメラミンフィルム。
シンプルなインテリアに用いられます。 - B/BB:無塗装ヨーロッパ規格の最上級グレード。
塗料のりも良く、加工も簡易。
今までの常識を覆す合板です。
プロが選ぶバーチ耐水合板
建築家/山﨑裕史
造作材として一般的な合板といえば、まずシナが挙がるでしょう。
しかし、私が手がける最近の物件では、より強度が高く、硬質さを感じながらも表面の色合いが柔らかいバーチ耐水合板を多く採用しています。
一般的なシナ合板よりも積層面が細かくきれいで、小口をそのまま見せられることも魅力です。
テツヤジャパンでは、4x8判の原板からこちらの希望に応じた寸法にフローリング加工してくれます。また、家具などに使用するときは、複数枚の合板を貼り合せることで、厚みを見せたりすることもありますが、そのような加工にも対応してくれます。
単に材料を販売するだけではなく加工や塗装してくれることも導入のしやすさに繋がっていますね。合板といえど、まだまだ可能性を感じる材料です。
建築家/久保和樹
バーチ耐水合板は10年くらい前に知人の家具デザイナーさんから、面白い材料があると教えて頂きました。きっかけは強度でした、シナ合板やフィンランドバーチに比べて強度が断然高く、家具を細くシャープに見せることができます。(その代わり重量は重くなりますが。)そのほかには、戸建て住宅の耐震補強としてつかったこともあります。振動試験をしたところ、耐震強度が1.5倍を越えた数値となっていました。材料は4×8版になりますので、長い材を撮りたい時や、オーダーサイズでつくってもらえる幅広のフローリングなどで、バーチ耐水合板をつかうことが多いです。
建築家/石井正博 近藤民子
お菓子作りがご趣味のご主人のためのキッチンカウンターの面材としてバーチ耐水合板(白樺の木目が美しい)、それに付随するカウンターテーブルはバーチ耐水合板の積層部を表面にしたレイヤーフェイスを採用。レイヤーフェイスは反りやすいので反り止めのスチール下地を仕込んでいます。スツールにはこの家具と同じ材料でできた商品を選びました。その他、子供室のある3階の床や本棚やクローゼットや建具、階段の段板に採用しています。
築9年お住まいになってのご感想をお施主様にお聞きしました。
・ 1Fキッチンカウンターとお揃いのスツール、子供室の窓部分を除く壁一面の本棚では積層面の美しさを存分に味わえます。纏まった使い方をする方が良さが分かりやすいと思います。
・床材としては、パイン材との比較となってしまうので、硬さは感じます。家具で使うのがベストではないでしょうか。